2008.03.19

前に居た場所

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旅から帰ってくると、始まりの瞬間にいることを感じる
自分との旅が本当の意味で始まるからだ

景色、触れたこと、出会った人
そのどれもが私というフィルターを通して
私の一部になる

魂はそのすべてを必要なタイミングで必要な分だけ
呼び合っているのだと思う

奄美の唄者、朝崎郁恵さんとの縁が結び、
話すことができた

電話口で朝崎さんはゆっくりした声で言った

あなたの祖先の一人が奄美や沖縄にいたんだね
また会うでしょう。楽しみにしているよ

私は頷いた

まるで全てを知っていたかのように



関係を言葉で決めること、約束することは
見えないものを見えやすくするので安心する

でもそれが無くても、魂は真実の中でそれを知っている

だから焦ることも、哀しくなることも、不安になることもない

大切な人はまた必要な時に、必ず会うから



沖縄の滞在の数日間はとてもしんどく、とても幸せだった
自分の光と影を目の前で見たからだ


私の光と影を、見ないようにしてきた事を、
目の前で、見せてくれた瞬間があった

真っ正面に、私と向き合った対象を前にして
意地っ張りで、頑固で、子どもで、わがままな私は
そのどれもを使うことが出来なかった

気づいたら音をたてて、かたいかたい殻は壊れていた

その瞬間は一瞬だったけど、今も心に染みついている


これからやってくる日々を
ちゃんと歩いて
いつか私の中に根付かせるんだ

いつかその時には、
私の光で人を包み込むことが出来るような

海みたいな風みたいな
そういう人に、そういう歌い手になっていたい


加計呂麻島の静かな海からの風が
かすかに私を通り過ぎた気がした


新しい旅が、始まる




朝崎さんの唄声
http://jp.youtube.com/watch?v=tIR-apIUyZk